塗装と雨漏り修理「第一浜名建装」現場日記

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防水の最近のブログ記事

「雨漏り」連載記事掲載のお知らせ 2018年3月号

 日経ホームビルダー連載 「事例で分かる雨漏り修理のツボ」 記事掲載 (2018年3月号) のお知らせです

今号のサブタイトルは 「掃き出し窓は雨漏り多発地帯」です

 

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雨漏り事故の相談が多い部位であるバルコニーについて取り上げていますが、今回の号では、バルコニーの掃き出しサッシに絡む雨漏り事例について紹介しています。

こちらの現場では、FRP防水のルーフバルコニーに「スノコ」を敷き詰めていたのですが、そこを意図した設計だったためか、スノコとサッシが同じ高さになっていました。

室内についてもサッシと同じ高さとしていましたので、バリアフリーを意図した設計だったのでしょう。

しかし、スノコを敷き詰めるために掃き出しサッシの前に防水の段違いを設け、さらに防水床面とサッシ下端が大変近く、さらにサッシ自体の構造からも雨漏りを誘発しやすい納まりになっていたという、起こるべくして起こった雨漏り事例でした。

 

この現場では、サッシとFRP防水取り合い部にシーリングが充填されていたので、サッシの取り付けを先行した可能性もありますが、シーリングの劣化により雨水が浸入してしまう形状になっており、シーリング防水に頼るしかないという状況が、さらに事態を悪化させる要因となっておたのでした。

 

このようなバルコニーの納まりは、住宅に関わる実務者であれば危険度が高いことは十分かるはずなのだが、それが認識されない設計がなされ、かつ施工されてしまうことに、大きな危機感を持っています。

このような事例について紹介している今号の連載、ぜひご覧ください。

 

「シーリング」特集記事掲載のお知らせ 2017年12月号

 今月は連載記事はお休みとなりましたが、「シーリング」特集について相談をうけまして、協力させていただきました。

特集のタイトルは 「さらば手抜き! シーリング工事」 です 

 

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今回の特集は、シーリング(コーキング)についてでした。

雨漏りに直結した事例というよりも、雨漏りを誘発しないためにも、どのようなシーリングの選定や施工が正しいのかを記事にしていただいております今回の特集です。

 

編集の方からシーリングについての特集を組みたいという相談を受けまして、シーリング材メーカーさんをご紹介させていただいたり、事例を提供させていたり、コメントを出させていただいたりと、普段から使用することが多いシーリング材について思う事や、その採用についての認識など、出来る限りの情報提供をさせていただきました。

このような特集に関わると特に思いますが、シーリングについて、その性能を過信していることだけでなく、全国的な傾向と言えますが、シーリング部分の改修について、正確な知識を持たないまま現場が進んでいることが大変多いという、たいへん困った現状があることです。

シーリングとは、建物の外壁や開口部周りにおいて重要な役割を持つ防水材であるにも関わらずです・・・。

 

だからと言って、シーリングに頼らずに建物外部の防水性能が確立するのかと言えば、これまた答えは限りなくNOに近いのが現状です。

このことからも、製品や材料のいいとこ取りをうまくしながら、耐久性の高い建物が出来ると良いのにと思っております。

 

そんな今回の特集も大変参考になるものと思いますので、ぜひご覧ください。

シーリング(コーキング)打ち

本日は、現場を二つにわけ、同時進行。

そのひとつの現場は、三ヶ日町の塗り替え現場なのだが、本日はサッシ周りのシーリング(コーキング)打ちである。

 

 


今回の現場は、モルタル掻き落としの現場なのだが、そもそもモルタルとサッシの接着はまったく考えられない。

最近の建物ならば、モルタル層の下に入るアスファルトフェルトと、サッシ周囲に施工されるブチルテープによって、とりあえずの下地への吸水の可能性は低くすることができるのだが、さすがに築20年となると、ブチルテープは入っていない。

まあ、実際に雨漏りをしている訳ではないのだから、問題は無いのだろうが、今回の塗装を契機に、不具合の箇所となってはいけないので、安全を考えての施工なのである。

 

 


しかし、この安全対策、むやみやたらにサッシ周囲をシーリングしてはダメなのである。

それは、外壁下地へ雨水の浸入を想定すれば、おのずとその危険が理解できるのだが、案外、シーリングを打つと言えば、やたらに打ちまくる業者も居て、これが困りものなのです・・・・・。

もちろん、外壁に塗装に際し、下地へ雨水が浸入しないように、強固に外壁防水を施すという考え方が無いわけではないのだが、「万が一入ったらどうなる?」と言うことを考えて、施工するのが基本中の基本となるのです。

 

 


そこで今回も、やたらにシーリングを施工するのではなく、どの部分へシーリングを打ち、どの部分を除外するのかを十分に考えての施工を行っているのです。

ちなみに、シーリング材は、2成分形変性シリコンのNB(ノンブリード)タイプを使用。

これは、シーリングの上にかぶる塗膜が、シーリングの大きな収縮や建物の動きによって負荷が掛かり、割れてしまった場合でも、耐紫外線性を考慮したもの。

また、シーリングに含まれる可塑剤によって、塗膜表面にブリードがおきないように、ノンブリードタイプを製品を選択しているのです。

 

 

こうして、一日掛けてシーリングを施工。

ようやく塗装前の下地処理が完了である・・・・・。

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2010年07月31日はまぞうブログより記事移動

FRP防水の膨れ

本日は朝イチから、まだ築7~8年ほどしか経過していないお宅へ。

こちらは、バルコニー(ベランダ)のFRP防水が膨れてしまっている状態で、お客様からご相談いただいた現場である。

 

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築7~8年と言えば、品確法施行後のお宅だし、通常ならば新築した会社の保証が受けられるはずなのだが・・・・・。

しかし、肝心の保証をすべき建設会社がすでに倒産してしまっているのです。

と言うことで、お客様にとって困った案件なのだが、逆転の発想で、雨漏りを起こしているわけでは無いと割り切れば、防水を直せばよいのだから、そのように考える方が良いのだろう。

 

 

こちらの現場は、FRP防水層が膨れており、見た目にも表面に膨れている状態がよくわかる。

 

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ちなみにこのようになる原因は、おそらく施工時に下地へ水分を含んでいたもの。

下地に含んでいた水分は、防水層に覆われて逃げ場を失い、熱せられて水蒸気となり膨張、そして水蒸気が防水層を押し上げてしまったと言うわけなのです。

そこで、浮いた部分の防水層を切断・撤去。

 

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まずは下地状態のチェック。

さすがにこれまでの年数の経過により、下地に水分が残っていると言うことは無かったが、下地ケイカル板を留めている釘は、水分のあったことを証明するように、しっかりと錆びている・・・・・。

こうして、防水補修の下地準備が完了したのです。

 

 

2010年05月28日はまぞうブログより記事移動

外壁クラック処理 Uカット

ラスモルタルの外壁とは、ある意味クラックとの戦い・・・・・。

それは、昨日も記したのだが、だからと言って「しょうがない」では始まらない。

では、クラックにシーリングを刷り込んで・・・・・なんて事では、クラックの抑制にはならないのです。

 

 

このような外壁のクラックには、V型やU型のダイヤモンドカッターをディスクグラインダーに取り付けて、クラックに沿って切っていく(掘っていくと言うが正しいかも)作業を行うのです。

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そしてこの作業を、Vカット、Uカットと言うのだが、この字の通り、ダイヤモンドカッターでV字、U字に切断。

私の場合、手持ちの刃がU型のものなので、Uカットを行うという工事仕様。

すると外壁は、このように掘れた状態になるのです。

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ここで、幅広くなったクラック部分に、シーリング(コーキング)を充填。

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このようにシーリングの厚み、幅を確保することで、構造からの力を吸収する役割を持たせるのです。

これは、構造からの力を真正面から立ち向かっていても、どちらの力が勝るか?と言えば、間違いなく構造からのもの。

そこで、その強い力を受け流すようにするのが、この補修の考え方というわけなのです。

 

 

しかし、まだこれだけでは、補修跡が目立ちすぎて仕方がないので、さらに補修工事は続くのです。

 

 

2010年03月16日はまぞうブログより記事移動

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