塗装と雨漏り修理「第一浜名建装」現場日記

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現場で思ったことの最近のブログ記事

「事例で検証 雨漏り多発部位徹底攻略セミナー」開催のお知らせ 2018年3月7日(水)東京ビックサイト

毎年3月に東京ビックサイトで開催されている日経新聞者主催の「街づくり・店づくり総合展日経メッセ

この日経メッセでは、私たちの仕事に関わる製品などをはじめ、建物に関わる製品が多数出品される建築建材展をはじめ、ビックサイト全体を使い、街や店に関わるさまざまな展示会が同時開催されます。

この日経メッセ開催期間中、毎回、ビックサイト会議棟において日経ホームビルダー主催の専門セミナーが開催されていますが、今年の専門セミナーに弊社久保田が講師として登壇することになりました。

このセミナーは、日経BP社から昨年発刊された書籍「雨漏りトラブル完全解決(監修にて参加)」がきっかけとなり、読者からの「もっと現場事例を知りたい」という声にこたえたものということで、声が掛かりました。

日経ホームビルダーの連載に関わらず、長年、雨漏りに関わり続けてきているなかで、大変多くの雨漏り事例を目にし、修理に向き合ってきたなかで、新築時に先々の劣化をイメージしていればやなかったであろう納まりなどを、数多く見て、修理してきました。

そのたびに 「なぜ?このような納まりにしてしまったのだろうか・・・」「どうして雨掛りについて考えなかったのだろうか・・・」というような、疑問や残念な気持ちになることばかりでした。

雨漏りしている建物に向き合うということは、新築時に建物に仕込まれてしまっている瑕疵を見つけることになりますので、当然ながらこのような疑問にぶつかることばかりです。

そして同時に、雨漏りに悩まされ続ける住まい手の痛切な声を聞くことになります。

自分の住まい、建物が雨漏りをするというストレスは大変大きなものであることは言うまでもなく、多くの現場では、最初に雨漏りの時系列をお聞きしながら、同時に今まで溜まりに溜まったストレスを吐き出してもらうような時間になること殆どです。

このような現場の状況は、雨仕舞を考えることと同時になる、大変大きな仕事になっていますが、おそらく雨漏りに関わるものでない限り、なかなかこのような状況に出会うことは無いのでは?と感じています。

だからこそ、修理という建物の部位的な話に限定せず、新築時に瑕疵を仕込まないことへの建築実務者の皆さんへのメッセージとしたセミナーにできればと考えております。

ここまで書いておきながら、どこまで皆さんに届くセミナーに出来るかについては、話すことが仕事では無いため、高いハードルであることは承知していますが、このような想いをしっかり届けられるようにしたいと思い、準備をしております。

 

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  日経ホームビルダー 専門セミナー

   事例で検証 雨漏り多発部位徹底攻略セミナー

  日時:2018年3月7日(水) 9:30~12:00(開場9:15予定)

  会場:東京国際展示場「東京ビックサイト」会議棟6階

  主催:日経ホームビルダー

  定員:200名(先着順、事前申込制)

  受講料:日経ホームビルダー・日経アーキテクチュア購読者特価 9,800円

        一般価格 18,800円(日経ホームビルダー半年購読を含みます)

  申し込みページ 事例で検証 雨漏り多発部位徹底攻略セミナー 

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雨漏りを起こさないために【クリスマス イルミネーション】

昨日午後、お客様である店舗において、クリスマスのイルミネーション取り付け工事をさせていただきました。

もう数年来、この取り付け工事をさせていただいているのですが、そもそも雨漏り修理をはじめとして、外装工事が中心の当社が、なぜイルミネーションの取り付け工事をするのか、それには理由があるのです。

 

 

実はこちらの建物では、新築以来ずっとイルミネーションを取り付けられているのですが、同時に雨漏りにも悩まされてきていたのです。

その雨漏り原因の一つが、イルミネーションの取り付けによるものであったのです。

この原因とは、残念ながら、新築当初よりイルミネーションの取り付けを続けてきた電気工事屋さんは、雨漏りのリスクを予見することが出来ずにいたため、笠木の天端にビスを打ってしまった事・・・。

笠木の天端とは、ベランダ手摺でいう手摺壁(パラペット)の上端部分を指します。

この上端部分は、建物の屋根と同様の位置づけとなる部位であり、ここに穴をあけるということは、大変非常識な行為なのですが、その非常識という行為自体の重大性を知らない、理解できていないことが、大きな問題につながってしまうのです。

 

 

事実、こちらの建物では雨漏りしたという事だけでなく、下地材木なども腐ってしまい、大がかりな改修工事を余儀なくされました。

ちなみにこの修理の様子は、日経ホームビルダー2011年4月号の連載記事である「写真でわかる雨漏りを呼ぶ納まり」にて、パラペットの金属笠木の雨漏りならびに雨漏り修理事例として紹介しています。

この修理をさせていただいた時に、イルミネーションを取り付けるための金具等も取り付け、今後は取り付け業者に対し「とにかく雨漏りをさせないように笠木まわりには十分な配慮を!」と、お客様とお話しをさせていただいたのですが・・・・・。

その後の諸事情により、以来私が取り付け工事をさせていただくようになったのです。

 

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そもそも、雨漏りリスクを考え、屋根となる部分に釘やビスを打たないことなど、ごくごく当たり前のことだと思います。

例えて言うならば、雨傘に孔をあけてしまっても平気なことを意味しているようなものですから。

 

 

そんな事もあり、毎年恒例の行事となったクリスマスイルミネーションの取り付けですが、当社はこちらのお客様以外で、イルミネーションの取り付けは行っておりませんの、あしからずご了承ください(笑)

 

2812062.jpgイルミネーション取付前

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2812063.jpgイルミネーション取付後

 

外壁に入るクラック(ひび割れ)

昨日現場確認にお伺いしたお宅は、外壁にクラック(ひび割れ)が入っているというご相談を受けたもの。

外壁の塗膜にクラックが入ると言う事は、いくつかの可能性が考えられるわけだが、まずは外壁素材の違いよって、原因となるものが推測できるのだが、どちらにしろ、まずは様子を確認することからのスタート。

 

 


現場到着し、様子を確認すると、外壁サイディングの目地部分であった。

その目地部分の上に塗られた塗材に、クラックが走ったようになっていたのです。

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この原因は、外壁に使用されたサイディングの目地部分に充填されるシーリング(コーキング)の痩せや、建物の動きに起因することが多いのですが、今回の場合も、この部分は2階まで通し柱が入る部分。

平屋であったり、建物の中で加重が掛かりにくい部分であれば、比較的クラックは入りにくいのだが、やはり一番加重が掛かりやすい部位であったのです。

 

 


また、今回のケースはもうひとつの要因があるのだが、このクラックが入る部分などには、大壁工法にように、下地である外壁の目地を、塗材で埋めてしまっていることが大きいのです。

そもそも建物というものは、ある程度の動きを生じながら、外力を受け流しているもの。

この外力とは、地震などを含めた地盤の動き、そして台風などを含めた風の力による動き。

これら外力をそのまま受けてしまうと、建物に大きな力が掛かるのですが、石積みの建物などと比較し、木造の建物などは、木のしなりなどによって、その力を吸収するという側面もあるのです。

だからこそ、古くからある木造建築の神社仏閣など、木の力を最大限に利用しながら、何百年という歳月を過ごしてきているのだと思うのです・・・・。

 

 


ちょっと話が逸れてしまったが、このように考えると、建物というものは、動きが生じて然りのものと考えられる。

その動きを緩衝する役割を担う部分に、硬いものを被せて動かないように見せると言うのは、大変難しいことと言えるのです。

なので、大壁工法を採用するには、動きのある目地の上に、弾性のパテを塗り、その中にクラックとなりにくいようにガラス繊維の目地テープを練りこむのです。

 

 


今回のケースの場合、そのような工程はなされていない事、そして塗膜の劣化にともなって硬化していく事で、下地からの動きに耐えられなくなり、クラックが入るという仕組みなのです。

さらにシーリングの痩せが重なることで、背もたれが無くなった椅子にように、下地が無い塗膜は不安定なものとなるため、クラックが入りやすいと言う事なるのです。

 

 


ただし今回の場合、お客様の最大の関心ごとは、「クラックによって雨漏りをするのではないか」というもの。

クラック部分へ「ヘラ」を入れてみても、目を凝らして覗いて見ても、どうやらシーリング自体はしっかりとしているようなので、雨水浸入の可能性は低いと考えられるので、その旨説明したのです。

この根拠としては、築年数と、紫外線の影響を受けにくい状態であるシーリング上の塗膜の存在もあるため。

 

 


これにて、お客様も安心してくださったようで、まずはひと段落。

クラックにおいて危機感を煽るのではなく、その原因と状態を十分に把握し、現状を正確に伝えることが、プロとしての責務なのですから・・・・・。

 

 

2010年11月26日はまぞうブログより記事移動

ケイカル板

防塵丸ノコの登場により、気兼ねなく珪酸カルシウム板を切断して、復旧作業が進んだ本日。

作業的には問題無くなったのだが、本当にケイカル板(珪酸カルシウム板)の破風で良いのだろうか?と疑問に思ってしまった・・・・・。





こちらの現場では、屋根・霧除けともに、破風・鼻隠しにケイカル板が張られている。

ぱっと見、3枚のケイカル板を重ねて張っているように見えたのだが、実際には、胴縁で下地をふかすという、なにか、かえって面倒にも思えるような仕上げをしているのです。

しかし、新築時にされている塗装は、見た感じ、オーソドックスな水性艶消し塗料のように見え、当然のことながら、シーラー(プライマー=下塗り塗料)を塗った形跡は皆無である。

となると、防水性も無い状態で、ケイカル板が雨が掛る部位に使用されているという事を意味するのです・・・・・。





そりゃあ、年数の経過に伴い、表面が「ぼそぼそ」になるのも納得である。

そもそも、破風や鼻隠しにケイカル板を張るならば、

①目地を少し透かしてシーリングを打つべきだろう

②シーラーで基材に浸透させて固めるべきだろう

③耐候性のある上塗りを使用すべきだろう

と考えるは普通であり、それがセオリーの筈。

だが新築時には、そのようなセオリーも、予算という言葉に包み隠されてしまい、色だけついていればと言う事になるのだろう。





そういう事を考えると、何工程かの処理の必要な素材は、完成度に大きなバラつきがあるため、使うべきではないのだろうと思うのです。

 

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2010年03月28日はまぞうブログより記事移動 

アルミ水切り

本日から、磐田市内で雨漏り修理がスタート。

不安定な天気により、当初計画した日程から、すでに4日ずれ込んでいるため、短期集中で作業をすべく、事前に十分準備を行って、本日の工事に臨んでいる・・・・・。

 

 

まずは朝イチで、既存外壁であるラムダサイディング(中空セメント板)の一部を解体。

こちらの現場の場合、ラムダサイディングの端末と、防水端末が絡む部分に散水したところ、雨水侵入が確認されている。

そこで、下地の2次防水まで確認すべく、外壁の解体から工事をはじめたのです。

 

 

実際に外壁をはがしてみて、初めて判る事実があるのだが、こちらの現場の場合も「こりゃあ雨漏りするわけだよ」という状態が目の前に出現。

それは見た目だけしか意味のない、アルミ水切り・・・・・。

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水返しもない形だけの水切りによって浸入した雨水は、ブチルテープを併用せずにいる通気シートの下へ入り込み、そのまま断熱材と鉄骨の隙間を階下へと落ちていくという寸法。

逆の意味で、「計算された雨漏りではないか?」という印象すら受けてしまうのです。

 

 

わざわざアルミ水切りなど付けなければ良いのにと思うのは、私だけなのであろうか・・・・・。

 

 

2010年02月16日はまぞうブログより記事移動

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