ベランダや屋上の防水工事

ベランダや屋上の防水工事

ベランダや屋上の防水工事防水には、ベランダや屋上に用いられるメンブレン防水(メンブレン=膜を表します)と、外壁目地などに用いられるシーリング防水があります。 この他にも、外壁に用いられる防水もありますが、ここでは、屋上やベランダに用いられる防水について説明をしています。

ベランダや屋上の防水には、瓦やトタンの屋根と同じで雨水から建物を守る役割があり、形状や用途の違う屋根としての認識になります。 屋根との認識の違いとしての防水は、屋根と比較して勾配(水が自然に流れる傾斜)が少ない事で水が滞留する部位に用いられることが前提となり、塗膜やシート状の防水層が継ぎ目無く形成され、水を溜めることが出来る能力を持つものとなります。 もちろん、水を溜めることが出来るというだけで、ベランダや屋上はプールでは無いのですから、水を溜めたままに出来るかどうかとは別の問題になりますが、それだけの連続性を有することが、防水の基本となります。

ベランダと屋上の違いは、大きく分けて歩行を想定しているかどうか、と言う事になるとわかりやすいのでは無いかと思います。

もちろん、建物形状や構造、下地によって、これが全てに当てはまるわけでは無いのですが、洗濯物干したりするためにも使用されるであろうベランダには、日々の歩行に耐えうる強度が必要になりますし、基本的に人の出入りが無いであろう屋上であれば、ベランダと比較して面積が大きくなることも多いため、広い面積に対して均一な防水層の確立と、下地から影響される動きに対して防水が破断することの無いような柔軟性や追従性が必要との考えもあります。

防水の種類として代表的なものを挙げると・・・

1.塗膜系防水1.塗膜系防水
  • 1.FRP防水
  • 2.ウレタン塗膜防水
  • 3.ポリマーセメント系塗膜防水
  • 4.ゴムアスファルト系塗膜防水
2.シート系防水2.シート系防水
  • 1.合成ゴム系シート防水
  • 2.塩化ビニル系シート防水
3.アスファルト系
防水3.アスファルト系
防水

などが代表的な防水の種類であり、これら防水を施工するにあたり、選択する工法がいくつかあります。

防水の工法として挙げられるのは・・・

  • 1.密着工法
  • 2.通気緩衝工法
  • 3.機械固定工法
  • 4.トーチ工法

などなどこれら防水層に用いる材料の選択や工法の選択は、使用方法や部位、そして下地などの条件について全てを勘案し、最適な方法を選択することが、防水選択において非常に重要となります。

防水の種類

1:FRP防水

一般的な木造住宅に数多く採用されている防水として「FRP防水」があります。
FRP防水とは、液状のポリエステル樹脂と硬化剤を混合し、ガラス繊維などの補強材にして一体化した塗膜防水となります。
FRP強度、耐水性、成型性などに優れるため、ベランダの防水以外にも、レジャーボートの船体、遊具、浴槽など、実に様々な分野にて採用されています。

1:FRP防水
2:ウレタン防水

鉄骨造・RC造などの建物の場合、FRPなど、比較的硬い防水材ではなく、柔軟性を考慮した防水材が採用されることが多くなりますが、このようなケースで採用されることが多い防水の一つに「ウレタン防水」があります。
ウレタン防水とは、液状のウレタン樹脂と硬化剤(硬化剤を必要とせずに硬化する製品もある)を混合し、防水を行いたい面に塗布することで、弾力性にすぐれ、一体化した防水層が形成される塗膜防水です。
液体を塗布する防水のため、複雑な下地形状などにも柔軟に対応できるのが特徴ですが、塗膜が薄いと、そこから破断するトラブルに繋がることもあり、塗膜の均一性を確保するために、塗布回数や粘度調整など、技術者によって完成度にバラつきが出やすい工法とも言えます。

2:ウレタン防水
3:塩ビシート防水

鉄骨造やRC造などの屋上など、比較的広い部分に採用されることが多い防水に「塩ビシート防水」があります。
塩ビシート防水(塩化ビニル系シート防水)とは、シート状になった塩化ビニル樹脂を、接着剤や専用ディスクなどを用いた機械固定にて施工する防水です。
シート自体に耐候性を有することから、表面の保護塗装などのメンテナンスを必要としていないことや、シートに含まれる可塑剤により、長期にわたり柔軟性を維持することから、維持管理のコストを抑えた防水材としても認識されています。

この他にも、合成ゴム系シート防水、アスファルト防水など、防水工法には様々な工法・仕様が存在しています。

防水とは、それぞれの建物の躯体によっても選択されますし、下地状況に合わせた工法が採用されるのですが、新築時に採用される工法と、改修時に採用される工法では、建物の経年変化・既設防水の経年劣化等により、考え方が大きく変わる場合もありますので、単純にどの工法が一番優れているというような選択肢とはならないのです。

また、先に記したように、防水層の連続性を確保することが防水としての基本であり、最も重要なことなので、そのための施工力、技術力、そして下地判断が、特に改修工事に関しての最重要課題となるのです。

3:塩ビシート防水

雨漏りや塗装に関するお悩みやご相談はこちら

053-438-0230 受付時間 8:00~18:30 お問い合わせ
PAGE TOP