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外壁用塗料について
塗料と一口言いましても、成分・性質・適材適所など、さまざまな分類がなされ、かつ多くの
メーカーから、様々な種類の製品が発売されています。
しかしながら、どんなに素晴しいカタログを用意され、素晴しいキャッチコピーを読んだ処で
その製品本来の性能を計り知ることは出きません。
そこでこのページでは、代表的な塗料の性質による違いと、簡単な耐久年数の目安をまとめてみました。
@水性と溶剤の違い
最近良く聞く「水性塗料なので安心です」という言葉がありますが、塗料の中には大きく分け
3つの種類が存在しますが、それが「水性」「弱溶剤」「強溶剤」という違いです。
それぞれの特徴を下表にまとめました。
水性 希釈に水を用いる塗料であり、臭いも少なく、引火性がないことも特徴です。
塗料メーカーが力を入れ開発をしている、比較的汎用性のある材料ですが、樋やエアコンの配管カバーなどの「塩ビ」や「プラスチック」など製品に直接塗装しても、密着はしませんので注意が必要です。
また乾燥中に湿気が多くあると、乾燥不良を起こすこともあり、色むらの発生や耐久力不足になることもあります。 弱溶剤塗料シンナー(ペイント薄め液)で希釈する塗料です。
水性に比べれば臭いはありますが、水性塗料とならんで、塗料メーカーが力を入れ開発しています。この塗料は比較的汎用性が高く、密着性が良い材料が多く、塩ビやプラスチックの製品にも密着する材料も発売されています。
比較的乾燥時間が遅いという短所がありますが、製品によっても大きく異なります。 強溶剤ラッカーシンナーなど、強い溶解力をもつシンナーで希釈する塗料です。
強力な密着力と耐久性を持ち合わせる、高耐久塗料が多いのですが、塗り替え時に古い塗料を溶かし、下地から起こしててしまい、むらにしてしまったりすることもありますので、扱いに注意が必要な塗料です。
またとても強い臭いがあるため、特殊な条件の場所や、特殊な用途の場合にのみに使用される程度になりました。上記の表でみるように、それぞれの塗料の性質にも特徴があるため、塗装する部位などによっ
ても選択が変わってきます。
A下塗塗料の違い
下塗とは、錆止めやシーラー、フィーラーなど、それぞれの部位や、痛み具合によっても使わ
れる種類が変わる材料ですが、女性の基礎化粧と同じく、これがきちんと塗れないと、仕上り
耐久性に影響が出ると言っても、過言ではないぐらい、非常に重要な塗料です。
A・錆止め
製品 ・成分 特徴 価格 油性赤錆色のオーソドックスな錆止め
ごくごく一般的な錆止めで、新規の鉄骨などに使用されていますが、塗り替えに向いている製品ではありません。
ホームセンターで販売されている錆止めの多くは、このグレードのようです。
超安価 シアナミド鉛シアナミド鉛という「鉛」成分が配合された錆止めです。
価格はそれほど高価なものではありませんが、錆になじみ易いのが鉛の特徴で、使い易い錆止めですので、広く普及しています。
普通 鉛丹オレンジ色が特徴の「鉛」がたっぷり入った錆止めです。
取りきれない錆など、錆に最もなじむのが、この鉛丹の特徴です。但し、乾燥の遅さもさすがで、中々乾かないので、一般の住宅に使用される機会は、殆どありません。
普通 エポキシ樹脂エポキシという強力な樹脂を配合した錆止めです。
1液から2液まで、一般建築用から、重防食(橋梁などの構造物)まで、広い範囲にあわせ、多くの種類が発売されています。
このエポキシ樹脂配合の水性錆止めも発売されていますし、溶剤の製品であれば、優れた付着力により、亜鉛メッキ面にも塗装することができます。
普通
から
高価
こちらに記した錆止めで、「鉛」入りのものは、「鉛」が人体に有害であるとも言われ、使わ
れる頻度が少なくなっています。
B・シーラー・フィーラー
製品 ・成分 特徴 価格 一般のシーラーごくごく一般的な薄膜の下塗材です。
比較的平滑な部分へ使用されることが多い材料で、上塗と下地の間に塗布して、塗料の付着を助けるものです。
安価 浸透型のシーラー下地への浸透力があるシーラーです。
珪酸カルシウム板(軒裏などに多く採用されている)などは、この下塗りを使用しないと、密着しないといわれ、浸透することによりクサビ効果がでます。
但し、浸透力の強い製品もあるため、下地を溶かしてしまう場合もあり、下地の見極めが重要になります。また、錆止めと同じく、エポキシ樹脂を配合した材料も多くあります。
普通
から
高価
一般のフィーラー粗面を滑らかにする、シーラーより膜が厚くなる下塗材です。
安価 微弾性フィーラー名前にもある通り、微弾性力を持たせた下塗材です。
塗膜にわずかな弾性機能を持たせることにより、下地のわずかな暴れなどに追従してくれます。
通常のフィーラーよりも、さらに膜厚を多くすることができる製品もあり、リシンなどの面に波型模様をつけることも出来ます。
※よく誤解され、万能下塗り塗料のように思われがちですが、ヘアークラック(髪の毛のような細いひび割れ)には追従しますが、2〜3ミリという大きなクラックに追従できるほどの弾性力は持っていません。この場合は塗料での処理ではなく、別途シーリング(コーキング)や樹脂を使った下地処理をしなければなりませんので注意が必要です。こちらの種類の製品の中にも、エポキシ樹脂を配合したフィーラーが発売されています。
安価
から
普通
B上塗塗料の違い
配合される樹脂による違いが、大きな違いとなりますが、水性、弱溶剤、強溶剤と言った成分
の違いによっても、塗れる場所や、塗れない場所が出てきますし、耐久性に違いが生じます。
樹脂名 特徴 耐久年数 SOP いわゆるペンキと言われる塗料です。
旧来、トタン面の塗り替えや、鉄骨塗装に使用されてきましたが、価格が安いメリットがある代わりに、耐久性は劣り、乾燥が遅い塗料です。
4〜5年 アクリル樹脂 水性から溶剤まで、幅広く使われる、ベーシックな塗料です。
新築には殆どこのグレードの塗料が使用されていますが、価格が安いメリットがある代わりに、耐久性に劣る塗料です。
また、アクリルウレタン樹脂・アクリルシリコン樹脂と言うように、多くの樹脂のベースとなっているのも特徴です。
4〜6年 ウレタン樹脂 一昔前までは、建築塗料の高グレードがこの塗料でした。
密着性も良く、艶も良いということから、よく使塗り替えに使用された塗料ですが、最近は「シリコン樹脂塗料」の普及に伴い、使用頻度が少なくなってきました。
6〜9年 光触媒 酸化チタンの働きによって、植物光合成の仕組みの様に、二酸化炭素を吸収し、酸素に変える仕組みや、カビなどの有機物を分解する特徴を持っています。
しかし塗料・塗装というカテゴリーに関しては、複雑な特許から、特許の多くを所有するTOTO以外の製品は、中身の良し悪しについて非常に不透明なままです。
7〜12年 シリコン樹脂 ウレタンよりもさらに耐久性に優れるとされ、メーカーも開発に力を入れていることや、時代のニーズである比較的汚れが付きにくい塗料が作られています。
但し、最近の売れ筋塗料という反面、塗料の販売価格を抑えるため、耐久性を左右する樹脂を少量にした、名前だけが「シリコン」と言う、耐久性の低い製品も数多く販売されています。7〜12年 ふっそ樹脂 塗料と言う分野において、最も耐久性に優れるとされるのが、ふっそ樹脂塗料です。
耐久性に優れる反面、材料費が非常に高額になことと、非常に撥水性が強いという物理的性質から、性能に比例して、かえって扱いにくくなるという特徴があります。
また、この樹脂の塗料も「シリコン」同様に、名前だけの耐久性の低い製品が数多く販売されています。10〜20年 塗料には多くの種類の製品があり、同じ樹脂の製品であっても、樹脂の配合量の違いや、製造
メーカーの方針、そして製造技術により、決して同じ製品は存在していません。
一概に「どの塗料が長持ちし」「汚れが付きにくく」「塗り易い塗料であるか」という判断は
出来ませんので、施工者としての見極めは、非常に難しいのが現状です。
そして、メーカーの宣伝を鵜呑みにせず、よりよい塗料を探し、選択できる、目と、知識、を
施工者が持たなければならないのだと思っています。
また、この写真のように、1液でも2液でも例外なく秤を使用することも重要なことであり、人
の目分量が毎回均一正確になる事などは、あり得無いと言っても過言ではありません。
そこで、カタログ記載の範囲内での希釈率を守り、均一で安定した塗膜を作り出す事こそが、
実は材料の種類を選ぶことよりも、ずっと重要なこととなるのです。