いよいよ塗装工事に入り、最初の下塗りとなりましたが、下塗りに関しては、大きく3種類(錆止め・シーラー・フィーラー)に分かれます。
この3種類は、それぞれの素地に適したものを使用しますが、詳しくは
1・錆止め
錆止めはその名前の通り、錆を隠蔽する成分を含む塗料です。この塗料のなかにも成分の違いにより何種類にも分かれていますが、なるべくなら錆止めには、エポキシ樹脂配合の錆止めの使用をおすすめいたします。もちろん素地の様子や、旧塗膜の状態により、選択が変わってくることもありますので100%ではありませんが・・・。
※私の所で標準使用している錆止めは 2液弱溶剤エポキシ錆止め (カラー白)
錆止めの塗装前・塗装後の様子です。あえて白を使用するのは、赤錆色がいかにもという感覚であまり好きになれないという個人的な理由のみですが・・・。


2・シーラー
シーラーは主に膜厚が薄いものを指しますが、成分の違いにより浸透性の有無などがあり、それぞれの種類により、使用に適した素地が分けられます。このシーラーにも多くの種類がありますが、この塗料だけは、強溶剤から水性まで、幅広い種類が使用されているのも特徴です。また膜厚が薄いため素地の模様を生かすということもしやすくなります。
※私の所で標準使用しているシーラーは
モルタル外壁の劣化がひどい場合 強溶剤2液浸透エポキシシーラー
このシーラーは強力な浸透力と強固力を持ち合わせる塗料であり。劣化の状態を見極め、特にモルタル外壁などでの劣化レベルが高いときに使用しています。欠点としてはやはり臭いということですが、この欠点を差し引いても、この製品の強力さは秀でています。
一般劣化のモルタル外壁、劣化のひどいサイディング、ケイカル板の場合は
強溶剤1液浸透エポキシシーラー 弱溶剤1液浸透シーラー
一般劣化のサイディングの場合 水性カチオンシーラー
屋根カラーベスト・セメント瓦の場合 弱溶剤2液浸透シーラー 弱溶剤1液浸透シーラー
使用するシーラーの種類が多いのは、素地の劣化状態により使い分けるという理由があるからです。劣化に標準という状態があるわけではありませんが、いままでの経験から上記のシーラーを主に使い分けています。屋根カラーベスト・セメント瓦に関しては、水性化が進む中、まだこれだという材料にはめぐり合ってはいませんので、主に弱溶剤か劣化の様子により強溶剤という選択しか今のところ行っておりません。言い換えれば屋根材は特に、劣化のほとんどない現場はほぼありえないとも言えるために、水性では不安であるというのが個人的な考えです。しかしこれは臭気の問題から大都市圏では難しくなってきていると思いますが、低臭気の弱溶剤シーラーならびに水性シーラーのレベルアップをメーカーに努力してもらいたいと思います。
シーラー塗装後・塗装前の様子です。(弱溶剤2液浸透シーラーを使用しています)

屋根カラーベストの濡れたようになっている場所がシーラー塗装済み、のこりが未塗装です。

3・フィーラー
フィーラーは膜厚の比較的つきやすい材料で、下地の調整(凸凹を滑らかにする)という目的も含まれることが多くあります。水性材料で、各メーカー様々な製品が出ており、また多くの素地に使われていますし、シーラーほどではありませんが、密着力をうたった材料もあります。
基本的には弾性・微弾性・その他というように3種類に分かれますが、中でも一番多く使用されているのが微弾性のものになります。
※私の所で標準使用しているフィーラーは 微弾性フィーラー
この塗料は膜厚をあまり求めない場合は、ウールローラーを使用できますし、下地が粗く膜厚を求める場合には、砂骨ローラーを使用し、波型模様に仕上げることもできます。
ウールローラー 砂骨ローラー

ウールローラーを使用し薄付けしたときの様子です。下地の模様は消えません。

砂骨ローラーを使用した時の様子です。下地の模様もある程度消すことができるため、クラックの補修がある場合などは、この仕様を選択することが多くあります。


このように大粒のリシン面も右写真のように滑らかにすることができます。この中央に左写真のクラックがあったのですが、すっかりわからなくなっています。