塗装と雨漏り修理「第一浜名建装」現場日記

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「雨漏り」連載記事掲載のお知らせ 2016年4月号

日経ホームビルダー連載 「事例で分かる雨漏り修理のツボ」 記事掲載 (2016年4月号) のお知らせです。

今号のサブタイトルは 「直張り鋼板外壁の重なりから浸入」

実際に起きている雨漏りの現場にて調査、修理を行った事例におきまして、お住まいのお客様から承諾をいただき、一つの建物に仕込まれている雨漏りという瑕疵について、連載にて部位ごとに解説していきます今回が3回目です。

 

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前回から各論に入りまして、修理をしている内容を伝えながら、修理のポイントや雨仕舞の基本概念、そして検証について紹介しております。

 

今号では、こちらの建物に採用されていた鋼板外壁張りの問題点と、修理について、そして外壁の雨仕舞を取り上げております。

 

ひとつの建物において、連載となるほど問題点が多いとは・・・なんて思われるかもしれませんが、建築工事において、新築工事中のちょっとした知識不足などが、後々大きな問題を引き起こす可能性があることを考えると、修理をすると考えれば、おのずと細かな部分まで気を配る必要があります。

もちろん、そのための本来行うべき施工方法を知っていることはもちろん、目の前の建物を活かしながら、どのような方法を取り入れながら修理が出来るのか?などを考えなければなりません。

そんな便利な教科書は存在しないのですから、全ては自らが考えなければ、雨漏りを「修理」することは難しいでしょう。

 

このような思いも込めた連載記事、建築実務者のみなさまには、せひご覧いただき実務にいかしていただきたいと、強く思っています。

それにより雨漏りによる被害が少なくなれば、そんなに良いことは無いのですから。

「雨漏り」連載記事掲載のお知らせ 2016年3月号

日経ホームビルダー連載 「事例で分かる雨漏り修理のツボ」 記事掲載 (2016年3月号) のお知らせです。

今号のサブタイトルは 「飛散、バルコニー防水の手順無視」

実際に起きている雨漏りの現場にて調査、修理を行った事例におきまして、お住まいのお客様から承諾をいただき、一つの建物に仕込まれている雨漏りという瑕疵について、連載にて部位ごとに解説していきます今回が2回目です。

 

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先月発行されました号では、今回の事例の総論として、ひとつの建物で何箇所の不具合が生じているのか、そしてその関連性についての解説をしております。

 

今回からは各論に入りまして、修理をしている内容を伝えながら、修理のポイントや雨仕舞の基本概念、そして検証について紹介しております。

 

自分自身で記事を書く2回目の作業となりましたが、まだまだ2回目では、記事向けの文章は難しく、随分と悩みながらの作業でした(苦笑)

 

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家づくりの実務者情報誌として発刊されています日経ホームビルダーですが、一般の方向けではなく、あくまで実務者(建築関連向け)向けであり、定期購読の申し込みや、webにて購読できる誌面となります。

残念ながら一般のお客様には馴染みのないものであり、簡単に読むことはできないものですが、広くこの活動が、多くの建築実務者の方々の記憶に残り、雨漏りをしない建物が増えてくれることを願いながら寄稿は続きます。

 

沖縄県にて雨漏り調査・・・

先日、なんと沖縄県まで雨漏り調査に行ってきました。

それも那覇市内から50キロほど離れた地域であり、南国らしいというか、緑豊かな場所にあるお宅。

まだ数年しか経過していないお宅ですが、引き渡し後1年程度で建設会社は倒産してしまったそうで、今まで自費で補修をしてきが解決していないとの事でした・・・・・。

 

 

 

1泊2日、遠方であることを勘案し、この短い時間で雨漏り調査をし、雨漏り診断をしてくるのが仕事ですが、そもそも、事前情報があまりに少ない。

これは立地条件等のことであり、同じ日本とは言え根本的に気候が違う場所であるため、聞き取り内容だけでは、どうにも原因の予見がしにくいのです。

そのため調査員2名にて、現地へ向かったのです。

 

 

 

今回の調査パートナーは、雨漏り110番グループ東大阪中央店で活動する坂元社長。

ここ数年、雨漏りについていろいろと細かなやり取りをするメンバーの一人ですが、昨年、寝屋川で一緒に雨漏り調査をしたこともあり、スキルも判っていることもあり、良いパートナーの一人です。

 

 

 

午前中の飛行にて那覇に向かい、那覇空港で昼前に集合。

大阪と浜松ですから、片や伊丹空港から、片やセントレアからのフライトで、昼前に那覇空港での待ち合わせです(笑)

そこからレンタカーでおよそ1時間半、現地へ到着し、さっそく1日目の調査開始です。

現地では、二人で手分けして確認を行い、お互いに想像する経路について話し合い、そして確かめをするという作業を行いましたが、お互いに感覚を理解しているためか、粛々と調査は進みます。

調査に際し、サーモグラフィーなどの調査機器も利用していますが、事実確認のためにも散水前後の変化を確認するための補助でしかありませんが、そこそこ大きな機材も持ち込んでいます。

 

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事前調査と位置付けた1日目ですが、翌日の調査準備もあり、一部に散水調査を施してこの日は終了です。

 

 

 

翌日、2日目の調査では、前日の結果も含めて検証し、違う箇所にも散水。

実はこの時点で、調査は事実確認に絞られていました。

これは調査前の話からスタートになるのですが、図面を確認した時点で、建物の立体が概ね頭に浮かび、図面に記載された仕様書を確認することと、現地の写真を見ると、この時点でおよそ雨漏りの被疑箇所について、可能性はイメージしているのです。

その位置関係が全くわからないままですと、そもそも散水する位置すら定まらないので、事前の情報把握は大変重要なんです。

また現地で散水位置を決める際には、頭の中で建物内部を伝う雨水の浸入経路も想定したうえでの事ですから、散水調査とは最終確認と言ったところ。

今回ももちろん、そのことも踏まえて現地入りしているのですが、さすがに遠方ですから、いろいろと思い違いもあるかもしれないということで、念入りに準備しています。

ですが、建物を目の前にするとアドレナリン全開となり、いろいろな部位をさまざま視点で確認してしまいますが、もちろん雨漏り診断することにも全力です(笑)

 

 

 

今回の雨漏り調査、診断の結果についての総論、各論ともに、依頼者があることで触れませんが、このような依頼について思うところもあります。

そもそも、今回のようなケースであれば、新築時の完成時にある程度予見できた可能性が高く、そういう意味では、新築の検査はどこまで行われているのか?という疑問が出てきます。

そこを言ってしまっては、瑕疵担保保険についての話になりますから、元も子もなくなってしまうのでしょうが・・・。

ただし、それらのことを鑑みても、建築業界全体のレベルアップというか、まずは必要最低限、建物に関わる全ての人の意識向上が必須なのだと思います。

 

 

 

話が脱線してしまいましたが・・・・・、2日間の調査を無事終了したものの、帰りの飛行機は、調査が長引いた際の保険として、夕方以降のフライトであったため、若干(?)時間を持て余すことに。

そこで、後学のためにもと、近隣建物を見て回った後に、沖縄の伝統的な建物も見に行きましたが、そもそも沖縄本島を移動して感じたのは、建物大小問わず、ほぼRCだという事。

ごく一部に鉄骨造のビルはありますが、低層のほとんどは住宅を含めてRCばかりでした。

純粋に木造が見られたのは、結局は首里城のみ・・・。

 

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観光地である首里城にて、坂元社長から、ほかの観光客とはまったく違う場所を撮っていると笑われながら、場内を回りました(笑)

観光用とは言え、このような建物が標準だったのか?と思うと、なかなか耐久性を担保するのは難しいのではなかろうか?なんて事も考えてしまいます。

これこそ地域差ですし、その場所で長年良しとされてきた工法もあるわけですから、いろいろ見ることで大変勉強になりました。

もちろん、一般的な建物についても同様です。

さすがにまた沖縄に調査に来ることは無いでしょうから、いろいろな建物を目に焼き付けてきました(笑)

 

 

 

こんな駆け足での出張調査を行ってきたのですが、この2日間、坂元社長と多くの雨漏りについての議論を交わしました。

雨漏り110番グループにおいて、技術統括本部長という役割を担ってますので、各店のレベルアップをバックアップすることも私の仕事ですから、雨漏りについて想いを共有し、かつ技術論を交わすことは、もっとも望ましいことだと思っていますので、そういう意味でも大いに中身の濃い2日間でありました。

 

福島県いわき市 クリナップ工場見学にて

先月末のことになりますが、ステンレスキャビネットなどのキッチンで有名なメーカーである、クリナップの工場見学に行ってきました。

今回、水回り機器の仕入れ先であるM社の所長さんからお誘いいただき参加してきたのですが、この工場見学については、その立地についても大きく気になった地域でもあり、この機会をいただけたことに大変感謝しております。

 

 

 

しかし、なぜ塗装や雨漏り修理をしている当社と、水回り機器が関係があるのか?と思う方もいらっしゃると思います。

その理由とは・・・、塗装をはじめとして、特に雨漏り修理となると、建物を多角的に観察し、修理する必要があり、そのためにはいろいろな可能性を含めての検討をしなければなりません。

そのような確認作業や、その説明をさせていただくと、お客様から「ところで、こんな事は判るのか?」とか「ここが困っているので、直せないか?」などというご相談をいただくことも多く、特に雨漏り以外で不便が出やすい個所が、水回りだからなのです。

このようにお声掛けいただくことで、私どもとしても、専門外だから知らないとは言うのはお客様にたいして申し訳ないですし、何より、喜んでいただけるのならばと、どうしても業務の巾が広がってしまうのです。

もちろん、自分でも建物全体を多角的に直すことが楽しいという思いもあるからなのですが(笑)

 

 

 

さて話がそれましたが、1泊2日の工程でクリナップの工場見学へ向かったのですが、工場所在地は福島県いわき市。

今回は、静岡県内のクリナップ営業所が主催とのことで、静岡県内各地から新幹線で都内へ向かい、品川駅で集合したところから観光バスで移動となっていました。

実はもっと大がかりと言うか、大人数が集まるものと思い込んでいましたが、実際の参加者は30人程度の少数で、その分、工場見学でも各工場を細かく見せていただきました。

しかしこの見学で驚いたのは、何より内製化率が高いこと。

ステンレスを推すメーカーですから、ステンレス加工に関する事は当然ですし、その加工現場にて、目の前で見る事が出来ましたが、そのほかについてもなかなかの割合で自社生産をしており、その根底には創業者の思いがあるとのことでした。

また、社内に研修施設での研修プログラムについても、役職が変わった際も含め、定期的に実施されるところなど、さすがだと思わせるものでした。

恥ずかしながら、それほどこちらの製品は詳しく理解していなかったのですが、今回、見直したと言うか、とても好きになったメーカーです。

     

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初日に数種類のキッチン製造ラインを見学し、その後宿泊先へ移動。

宿泊先として用意してもらったのは、映画「フラガール」でも知られている「スパリゾート・ハワイアンズ」

そして言うまでもなくハワイアンショーも観覧しましたが、雪こそ降っていないものの、本当に寒い場所なのに、大型体育館のような中はとても暖かくまさしくハワイ(笑)、その一角のステージにて、ショーを見てきました。

     

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映画「フラガール」を見たこともありますから、雰囲気だけは判っていましたが、目の前で見るショーはとても感動的。

映画の内容は事実に基づいたもので、炭鉱での掘削から出る温泉水の利用や、炭鉱の閉鎖に伴って新たな雇用を作るためにもとつくられた事が始まりだそうですが、クリナップでも雇用を依頼され、新たな工場を作ったり、このスパリゾートハワイアンズ立ち上げに際しても出資していること。

そんな事前情報もあったからかも知れないですが、そんなことを聞いていなくても、何よりショーは素晴らしかったです。

 

 

 

 

そして翌日、最後の工場と創尊堂を見学した後に連れて行ってもらったのが、塩屋崎という場所。

その塩屋崎に到着する少し前、車窓から見えたのは、海沿いの造成地のような場所でしたが、東北大震災のときまでは数百件の住宅が並ぶ町があった場所だったそうです・・・・・。

 

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塩屋崎のお土産物屋さんで、ご主人から当時の様子を聞かせていただき、被災した当時の写真を見ていると、胸が苦しくなってきます。

自然の前に人間とはいかに無力であるか・・・。

また、帰宅後調べてみると、観光庁のホームページにも紹介されていました。

http://tohoku-monogatari.org/spot/?lid=67138

もしこのブログをご覧になった方で、いわき市に行く事があったならば、こちらへぜひ行っていただき、当時のお話を聞いていただきたいと思います。

 

 

 

その後、小名浜港に隣接する「ららみゅう」にて昼食をいただいたのですが、施設の2階にて、震災当時や震災後の様子を伝える特別展が行われていました。

 

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こちらで展示されているものを目にして、説明を読んでいると、目に涙が溢れてきてとても苦しかったです・・・・・。

 

 

 

日本中を震撼させた地震にて、それまでの過ごしてきた生活とは全く違う状況になり、多くの方々が苦しんだのだと思います。

何でそんなことを今頃とお叱りを受けるかもしれませんが、今回はじめて福島県に行けたことで、自分の中に感じることがいっぱいありすぎて、言葉にするのが難しいため、この拙い文章をお詫び申し上げます。

 

 

 

今回、震災当時やその後のこと、福島県に関わることを、いろいろと思い出しました。

震災直後、親しくしている塗料メーカーの営業さんがいわき市出身であり、お父様が一人暮らしをしていたため、現地に向かいました。

当然、連絡もつきませんし、とにかくということで車で現地に走ったのですが、どちらかと言えば高台だったので、家の周りに大きく目立った被害は無かったそうですが、水道は断水、食料は手に入らない、ガソリンも手に入らないと、静岡に戻る手段がなく、たいへんだったと言っていました。

その時に私にできたことは、ほんの少しの手助け程度だったので、たいへん歯がゆい思いをしたことを思い出しました。

また震災後、当社に1年ちょっと在籍した社員がおりました。

2011年11月中旬、ハローワークから面接の申し込みがありました。

面接にやってきたのは福島訛りのある塗装職人でしたが、震災後、いろいろな思いもあり、家族で浜松に自主避難をしてきたとのこと。

1年ちょっと当社に勤めていましたが、奥さんの実家が福島にあることもあり、長女が小学生になるタイミングで福島に戻り、元の会社で頑張っています。

 

 

 

今回、きっかけはクリナップの工場見学というもので福島に行ったわけですが、このようなご縁をいただいた事に心より感謝申し上げます。

また今回の工程にて、同行していたクリナップの社員の方は、震災当時は仙台営業所にいたとのことで、当時の様子も生の声としてお聞きすることが出来ました。

良い製品を生み出そうとする企業姿勢を見せていただき、さらに震災からの時間の流れなど、多くのものを見せていただきました。

繰り返しになりますが、今回のような機会をいただけたことは本当にありがたいことであり、今回お会いしたすべての方に心より御礼申し上げます。

 

「雨漏り」連載記事掲載のお知らせ 2016年2月号

昨年12月から取り組んでおりました、日経ホームビルダー誌での「雨漏り」記事の作成。

今月発売の日経ホームビルダー2月号から連載開始となりました。

 

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「事例で分かる雨漏り修理のツボ」と題し、戸建住宅で起きていた雨漏りの事例について紹介をしています。

日経ホームビルダーという雑誌は、書店には並ばないものですから、一般の方向けではなく、あくまで住宅に関わる実務者向けの雑誌となります。

ですから、現場実務者に向けた内容で進めていきたいと思っております。

 

 

今回、こちらにお住まいのお客様に快諾いただき、事例の紹介をさせていただいているのですが、残念ながら、この雨漏り事例について一言で言うならば、サブタイトルにもあるように「知識不足が雨水を呼び込む」という、建築時の施工の瑕疵は、実務者の知識不足であったとしか考えられないものでした。

言うならば、お客様にとってみれば、雨漏りは直したいが、聞きたくは無い現実だったと思います。

しかしながら、寛大なお客様であり、「役に立つのなら」と言ってくださったのです。

 

 

それにしても、建築時に正確な知識があり、尚且気をつけていれば、今回のような雨漏りを起こすような処理はしていなかっただろうと思うのです。

もちろん、世の中絶対なんてものは無いので、うっかりミスというような事や、予想を超える天候など、色々な可能性はあると思いますが、ちょっとしたと言う事が、気遣い一つで雨漏りを起こすような建物にならないような原因となることも多々あると考えています。

だからこそ、自分の経験してきた現場でのノウハウを、実務者の方々に理解してもらいたい、そして役立ててもらいたいと思っているのです。

 

          

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今回初めて自分で書いたのですが、そもそもこのような誌面用の記事など自分で書いたことはありませんでしたので、編集者のOさんには随分ご迷惑を掛けてしまったと思いますが、連載ですので、しばらくは勘弁してもらいながら続けていきます(笑)

皆様、もしどこかで目にする機会がありましたら、是非ご覧下さい!!

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